森のようちえん 森のたんけんたい

森のたんけんたいは、愛知県春日井市の森の中で活動しています。子どもの主体性を尊重し、自分や相手の気持ちを大切にしながら保育を行っています。自然の中での活動が主ですが、音楽、造形、劇などの芸術活動や表現活動なども行っています。

経験という財産

2020年度の保育スタッフは全員子育て経験者。

結婚して だんなさんというアカの他人と共同生活を送り

子どもを産んで育てた。(現在進行形)

なんらかの仕事を経験し、長い年月従事した人もいる。

人との関わりも生きてきた分だけたくさんある。

その中で 苦労したこと 悩んだこと 失敗したこと

乗り越えてきたこと いっぱいあっただろう。

みんなで話していると それぞれの人生経験分

いろんな考えやアイディアが出てくる出てくる・・・。

それ、いいね! 

そんな案があったか!

「3人寄れば文殊の知恵」×「年の功」はすごいもんだ。

肝っ玉母さんスタッフたちも

若い先生たちと同じぐらい心強い仲間たち。

経験は貴重な財産だな。

「自然」と「仲間」

自然の中の保育と出会ったのは27年前
1歳半の長男といっしょに参加した
未就園児の親子があつまって道草を楽しみながらおさんぽした

初めて桑の実を食べた
初めて焼き芋をした
初めてあけびのつるでリースを作った
初めてわらびを摘んだ
自然の中で出会う初めてのことにわくわくした

こどもが真ん中にいるけれど
お母さんたちもいきいきとすごしていた
仲間と自然の中ですごしていると
初めての子育てでむずかしく考えていたことが
気にならなくなった
自分の心がやわらかくなった

それ以来 私の中で大事なキーワードは 
「自然」と「仲間」
このふたつは 人が幸せに生きるために欠かせないもの

「自然」と「仲間」は人に大きな力を与えてくれる

かなちゃんのつぶやき No.1

8日(土)お天気にも恵まれ、無事に「入園式・進級式」を行うことができました。

久々の幼稚園に「楽しい〜!!」とはしゃぐ子もいれば、「あけび組ってなに?」と言った様子の子もいました。新入園児も新たに加わり、どんな園生活になるのかなぁ。楽しみです!

 

子どもたちはもちろん、お家の方も新しい生活にワクワクもあるけれど、不安といっぱいあるかと思います。時間がかかってもいいんです。

 

幼稚園はたくさん遊べるところ・自分がやりたいことができるところ・困った時は先生や友達がいて助けてくれたり、話を聞いたりしてくれるところ、そして幼稚園は楽しいところと思ってもらえれば…!私もありのままの姿を受けとめ、ゆ〜っくりと話を聞いてあげたり、一緒にたくさん遊んだり、楽しいことを見つけていきたいと思っています。

 

さぁ、明日から子どもたちだけの登園です。

「ママがいい〜(;ω;)」と大泣きという姿も見られることでしょう。でも大丈夫!「いってらっしゃい!」とお家の方が笑顔で送り出してあげて下さい。お家の方の笑顔がいちばんの安心です。朝は泣いても帰りには笑顔になっていることでしょう。

 

長い園生活の始まりです。子どもたちは一人一人必ず成長します。不安もあるかと思いますが、焦らずゆっくり長い目で見守っていきましょうね。何かあればいつでもご相談ください。

 

 

2学期最後の保育、最後のケンカ

2学期最後の保育の日、年少のゆうくんと年中のはっくんのケンカのエピソードです。

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こんな気持ちのいい仲直りってあるんだね。まわりの子たちも、びっくりしながらも、微笑ましく見ていました。

年上だから譲らなきゃだめとか、心は納得していなくても、とりあえず大人が見てるから譲るとか謝るとか、ごめんねを強要するとか、言わなくても大人がそんな威圧的な雰囲気を出して子どもたちに感じさせるとか、そういったことが実際の保育現場で行われているのを見て来ていますが・・。

幼少期に思い切り遊んで、思い切りぶつかり合ったり、受け止めてもらう経験の積み重ねで、自分も人も、同じように大切に捉えて、いろんな人のことを理解しようとし、ひとりの人として尊重できるようになっていくと感じています。

大人の顔色を伺って日々を過ごし、遊び、トラブルがあったときは、とりあえずその場をしのぐために謝ったり譲ったりと、表面的に上手くやっていき、本質的なかかわりができないまま大きくなった子たちは、そしてそのストレスを大人の見えないところで発散しなきゃいけない子たちは、それがいい子と大人に褒められた子たちは、大きくなってからどこでひとりの人として尊重されている実感を感じられるのか、どこで思い切りぶつかり合ったり、自分の心に寄り添ってくれる人に出会ったり、心ゆくまで受け入れてもらえるのだろうか。

そんな過程や背景があるんだから、子どもたちの自己肯定感が低いなんていうのは悲しいけど当たり前ですよね。子育てする親世代も自己肯定感が低いことが言われていますが、その感覚が根付いていることは、子育てするうえでしんどいし、今は子育ても孤立しがちなので余計に精神的につらいものがありますよね。子ども時代から、いろ~んな人に、どんな自分も、そのままを受け止めてもらえる環境があったなら!

自分にも相手にも同じように、寛容にいたいな~。いろんな面があって当然なんだからね。

たんけんたいの子どもたちも、今の幼児期に、思い切り遊んで、ぶつかり合って、受け止めてもらって、寄り添ってもらって、そんな経験が自分たちの心のなかに根付いて、きっと生かしていけますように~!

2学期もありがとうございました。子どもたちとの日々を、保育者としての思いを、どんどん発信していく3学期にしたいです。自分のなかの感覚な思いを、潜在的なものにしておくのもいいけれど、自分のなかから出さないとな、出すことによってまた発見があったりしますもんね。子どもたちによって動かされる感覚、大事にしたいです。

ゆきほ

かっこよさと素直なかわいさを

「山登りに来たっていうことね!」急な斜面の山でも、崖でも、どこでだっておうちごっこができる。

この間は、年中のYちゃんとMNちゃんにおうちごっこに誘われて、年中のHNくんと年長のYくんにはサッカーに誘われた。そうしたら、Yちゃんは「お母さんはサッカーが仕事ってことね!」って送り出してくれた。一気にスタッフは、サッカー選手のお母さんになった(!)

サッカーをしばらく楽しむと、サッカーチームのHNくんとYくんもおうちごっこに入り、みんなで家に戻ってごはんを作って食べたり、ドライブしたり。この頃は、遊びが連携したり、平行していくことを受け入れて、むしろ楽しむ子どもたちの柔軟さに驚いています。

先日、急な斜面を上がった崖のところで、YちゃんとMNちゃんとスタッフの、いつもの3人でおうちごっこを始めようとすると、年中のKくんが「おうちごっこやってるのか?入ってあげよっか?」と、最近サンタさんにもらった縄跳びをブンブン回しながら、かっこよく登場してきた。

「Kくん、入りたいの?」思わず聞くと、照れて笑いながら「うん・・。」とKくん。素直なKくんに女の子たちも微笑んでいる。

そこに年中のJくんとHTくんも入り、話は進んでいき、地震が来たという設定に。「おいみんな!地震が来たぞ!おれたちが守ってやるからなあ!」とかっこいい言い方で叫ぶ、勇ましいKくんに、惚れ惚れしてしまった。

ちょっとかっこつけたかったり、でも素直でやさしい、最近の年中の男の子たちです。
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ゆきほ

やさしさが連鎖するノコギリコーナー

サンタさんからのクリスマスプレゼントに、年中さんはノコギリと手作り縄跳びをもらいました。

ノコギリを使いたくてしょうがないJくんとHTくんは、待ってましたの焼きいもの日、火起こしのための薪集めよりも、ノコギリを使いたい気持ちでそわそわしていました。

「ノコギリで切れるような枝を探しに行かない?」と提案すると、一気に表情が明るくなり張り切る2人。長くて立派な枝を見つけて、森から運んで来ては意気込んでいました。
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火起こしチームとノコギリチームに分かれたところ、ノコギリコーナーは年中を中心に大にぎわい。2~3人のチームになって切ることにし、お互い話し合って、切る子と押さえる子に分かれたり、自分で押さえながらみんなで切ったり、交代交代で切っていきます。

するとそこへ、火起こしチームだったRくんがノコギリをやりたいとやって来ました。ノコギリを持ってくるのは忘れてきたとのことで、ようちえんのノコギリも他の子に貸してしまっていて、すぐにノコギリは貸してあげられません。チームで協力しながらやっている子どもたち。どこかのチームに入れてもらえるかな?と考えていると・・。
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HJくんがすかさず来て気付いてくれました。ノコギリも、自分が切っていた場所も、快く譲ってあげるHJくん。Rくんも照れて嬉しそうな表情でした。

HJくんは、もうノコギリは満足できたのかな?そう考えていると「HJもノコギリやりたい・・」と寂しそうな声でつぶやくHJくん。ああ、そうだよね。自分のなかの譲ってあげたいっていうやさしい気持ちが出てきて、つい譲ってしまったけど、ハッと気付くと、自分はまだやりたいのに、ノコギリも場所もなくなってしまった・・。HJくんの表情から、そんな様子が伝わってきました。

他のチームの子にHJくんの事情を話すと、快く受け入れてくれた子どもたち。HNくんは、切っていた手を止めて交代してくれた。チームに入れてもらえてHJくんも嬉しそう。Mちゃんも使い終わったノコギリを貸してくれて、ノコギリを貸したRくんのチームに戻っては、3人で真剣に同じ枝を切る姿は、印象的だった。
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やさしさがめぐりめぐって返ってきて、連鎖していたノコギリコーナー。サンタさんからのプレゼントは、ノコギリをきっかけに、こんなあたたかい時間になっていきました。

ゆきほ

洞窟のたんけんたい

ようちえんの名の通り「探検」が大好きな、たんけんたいの子どもたち。この日は洞窟(?)に探検に行きました。
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探検とか洞窟とかって、おとなもこどももワクワクする言葉ですね。ひとりじゃこわいことも、みんなで行くと自然に勇気が湧いてきて、そのこわさを楽しみに変えていける。真っ暗闇の洞窟の中でも、子どもたちのワクワクとドキドキが伝わってきました。
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行きつ戻りつでいつもスリルを楽しんでいたのですが、今日は初めてゴール(?)に行き着き、子どもたちから自然に拍手が湧きました。
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思い切りワクワクしてドキドキして、おとなもこどもも心動かされる毎日、なんて楽しいんだろう。

ゆきほ